「欧州難民危機」、または一般に言われる「難民危機」とは、2015年以降、アジアや中東、アフリカから欧州諸国にたどり着く、また通過する難民・移民の数が急激に増えたことにより、それらの国々で政治的・社会的危機と認識されたことを言います。
2015年は欧州全土で100万人以上の難民・移民が到着し、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は年末のレポートで、「2015年は移住を強いられる人々の数は過去最高となるであろう」と報告しました。そして、それに伴う難民申請の数も前年(2014年)に比べ、78%増加しました。
内戦が激化するシリアからの人々、通称「イスラム国」が北部を支配するイラクからの人々。
いまだにタリバンが影響力を持ち、紛争からの復興が進まないアフガニスタンからの人々。
ボコ・ハラムやアル・シャバブといったテロ組織からの攻撃を恐れる、ナイジェリアやソマリアの人々。
「世界最悪の独裁国家」と言われるエリトリアから、迫害を恐れて来る人々。仕事がなく、自分たちの将来を悲観するマグリブ諸国の人々。
彼らは難民として、命の重みを考えもしない、いわゆる「密入国斡旋人」に何十万円もの多額のお金を払い、ある人はサハラの砂漠を何日も飲まず食わずのままトラックに詰め込まれて走り、ある人は地中海やエーゲ海を小さな、不安定なボートで、命の危険を冒しながら欧州諸国へと渡ってきます。
これら危険な旅を終えた後も、イタリアやギリシャの難民キャンプで、物資不足や病気が蔓延する劣悪な環境で暮らしている難民が何十万人もいます。
このような人々が地球の反対側で存在する中、世界第3位の経済大国である日本が、2015年に難民として認定した人々の数は、たったの27人 。
私たち「和の手を世界に」は、日本からも、危機的状況に立たされている難民の人々に対し、「和(日本、そして平和)」の手を差し伸べ、支援の輪を広げていくことを目的に作られたWebサイトです。
遠い日本にいる私たち。この私たちが彼らに対してできることを、一緒に考えていきませんか?