ドイツ人は難民をどう見てる?ベルリンで開催中のイベントに行ってきた

こんにちは!ベルリンの夏を絶賛満喫中のユキです。

最近は天気も良く、サッカーのEURO2016が始まったこともあってか、街全体がいつも以上に活気にあふれている気がします。

そんなベルリンで難民をテーマにした写真展『Refugee Cameras』が開催されていたので、行って来ました。今回は、ドイツでの難民受け入れに対する世論を紹介した後、イベントの様子をレポートします。

難民を大量に受け入れるドイツで、難民問題はどのようにみられているの?

2015年、ドイツには110万人もの難民が殺到しました。

初めは難民を温かく迎え入れたドイツ社会も、その膨大な数への対応が間に合わないこと、大晦日にケルンで起こった集団窃盗・性的暴行事件などにより、難民に対し徐々に懐疑的になってきています。第二次世界大戦におけるユダヤ人迫害の歴史を持つドイツでは、難民受け入れを非難することタブー視し、人道的な対応を積極的に行ってきていましたが、現実が追い付かなくなってしまったというのが現状です。

Refugees-Welcome-DPA

ベルリンで難民を歓迎する人々
http://www.sueddeutsche.de/politik/fluechtlinge-neue-richter-gesucht-1.2637842

地方の難民受け入れが限界に達してきた2月末の世論調査では、「メルケル首相の難民政策に満足しているか」という質問に対し、6割近くが不満足と回答しました。

http://www.dw.com/en/merkels-approval-ratings-improve/a-19083943

http://www.dw.com/en/merkels-approval-ratings-improve/a-19083943

また、メルケル首相への支持も、難民の大量流入が始まってから低下していました。(ただ、下がり続けているというわけではありません。)対して上昇したのは難民受け入れに関してメルケル首相と対立する、キリスト教社会同盟(CSU)のゼーホーファー党首。実はこの党はメルケル首相率いるドイツキリスト教民主同盟(CDU)の姉妹政党であり、与党内ですら首相は孤立しつつあります。

http://www.dw.com/en/merkels-approval-ratings-improve/a-19083943

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今年3月に行われた地方選挙では、排外主義の右派政党『ドイツのための選択肢(AfD)』が大躍進しました。AfDのカリスマ的指導者であるペトリー党首は1月に「国境を違法に越えようとする移民に対して、非常時には発砲も必要」と発言して物議を醸した人物。難民に寛容で、リベラル色の強いメルケル首相とは対照的です。

このようにドイツでは、難民への見方が二極化し、徐々に厳しくなっているというのが現状です。

難民について知ろうとする人々、議論できる雰囲気。

lesvos

そんな状況の中、ベルリンで難民をテーマにした写真展『Refugee Cameras』が開催されていたので行って来ました。

上述したような情報を追っていると、ドイツの難民に対する目はとても厳しくなっているように見られ、イベントはどのような雰囲気なのか、恐る恐る向かいました。

実際の雰囲気は……僕が色々説明するより、ビデオを見たほうが良くわかると思うので、こちらをどうぞ↓

あれ?なんかすごくおしゃれ…?

そう、おしゃれなんです。そしてすごくカジュアル。

「難民についての写真展」なんていわれると、さぞかしかたっ苦しくて退屈なイベントだと想像してしまいがちですが、このイベントはまったくそんなことはありません。反難民の雰囲気もなく、誰もがカジュアルに難民について考えることのできる場なのです。

プロのフォトグラファーによる写真だけではなく、実際に難民にインスタントカメラを渡し、ヨーロッパを目指す旅の途中で撮ってもらった写真も多く展示されていました。ニュースではメディアの視点から選ばれた写真しか見ることが出来ませんが、難民によって撮影された写真はとてもリアルで、力強いメッセージを感じました。

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難民による写真

それぞれのコーナーに撮影者のプロフィールが、写真には短い説明文がついていて、難民のおかれた現状や彼らの境遇について学びながらそこに生きる人たちを感じることが出来るようになっていました。

この写真展の主催者のKevin McElvaneyは、イベントの挨拶で

「彼らを「難民」としてではなく、一人の人間なんだと理解するきっかけになれば光栄」

と言っていました。

DSC_0214

会場にはたくさんの人が!

難民問題は決して感情論で対応してよいものではありません。しかし、難民と呼ばれる人々一人一人に家族がいて、人生があるということを理解しなければ、適切に対処することは出来ません。

また、難民を受け入れるということは、その国に暮らしている全ての人がかかわる問題であるということです。そのため、多くの人が積極的に議論し、意見を言える土壌がなければ成り立ちません。

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会場では話し込んでいる人たちも多かった

この写真展はドイツの人々の難民問題に対する姿勢を象徴しているように感じ、難民問題への対応で欧州をリードするドイツの底力の秘密を垣間見た気分でした。

 

 

先日、日本で開催される難民写真展についてお伝えしました。日本でも難民について知ることは出来ます。

皆さんもぜひ、難民について知って、そして難民について思ったことや意見を発信してみて下さい。上記の写真展に行っても、このサイトの記事をチェックしても、新聞やネットで目に止まった記事を深く読み込んでも良いかもしれません。

もし友達や家族と話すのが恥ずかしければ、私たちへ向けてコメントやメッセージをしていただいても構いません。最近メッセージで質問や感想を頂くことが増えてきました。丁寧に返信しますので、お気軽にご連絡ください。他にも何か記事を書いてほしいテーマがあれば教えて下さい。私たち「和の手を世界に」は皆さんが難民問題について関心を持ち、考えていく助けになれればと思い、活動しています。

それでは、今日も最後まで読んでいただきありがとうございました!また来てね!

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