ギャラリー:イノフィタ難民キャンプ

難民キャンプの様子

今回は人物および内部の写真撮影がNGだったので、外観や難民の友人のテントの中が中心です。
↓それぞれの写真に簡単な説明を書いたので、ぜひクリックしてご覧ください。

イノフィタ難民キャンプ概略

イノフィタ(Oinofyta)難民キャンプは、ギリシャのアテネ北部、電車で1時間ほどの郊外にある難民キャンプです。アテネからは、RitsonaキャンプのあるChalkida行きの電車に50分ほど揺られた後に「Inoi」駅で下車し、タクシーで約5分、徒歩でも15分ほどの位置ですが、周辺には売店のようなものは一切なく、大きな倉庫が立ち並ぶ、幹線道路沿いのさびれた田舎にひっそりと位置しています。

現在はペルシャ語を話すアフガニスタン人やイラン人に加え、パキスタン人など約600人が暮らしています。ギリシャ政府公認のキャンプですが、管理・運営自体はアメリカのNGO「Do Your Part」が行っています。当初はギリシャの警察がキャンプ警備のため24時間体制で張り付いていたそうですが、現在では英語が話せる若い有志の難民の男性たちが自警団として警備を請け負うなど、難民たちもNGOのメンバーとともにキャンプ運営に積極的に関与しています。

キャンプの敷地内には大きな倉庫を仮説住宅に改築した居住ゾーンと、これまで居住用に使われていた簡易テントが立ち並ぶゾーンに分かれています。倉庫内にはエアコンや共同キッチンもあるのですが、まだ全員が入れる準備ができていないため家族連れからの入居となっており、独身男性の一部は雪がちらつく寒空の中、過酷なテント生活を強いられていました。ただ、衣食住に関しては最低限のサポートがあり、食糧配給は1日3回あるので、難民たちはキッチンで自炊していますトイレも水洗で、簡易シャワーや洗濯場もあるので、最低限の衛生設備も整っていることは救いでした。

Do Your Partは和の手にメンバーが参加していたI AM YOUなどのNGOと同様、世界中から集まる若手のボランティアに支えられています。近くにはボランティアが泊まる宿泊施設がありますが、私が訪問した日の前日は雪が降り、一部のテントが潰れる緊急事態が発生したので、若いアメリカ人の女性ボランティアを中心に、難民とともに夜通し雪下ろしをしていたとか。そんなDo Your Partが運営するイノフィタキャンプですが、まだまだ改善できる点がたくさんあり、人の手が必要です。ボランティアを急募しているので、ギリシャでの難民キャンプボランティアに興味がある方は、ぜひコンタクトしてみてください。

難民の今

今回のキャンプ訪問は、私が2016年3月にレスボス島のモリア難民キャンプでボランティアをしていた際に知り合った、アフガニスタン人の難民の友人(28)を訪ねるためのものでした。彼は米軍の下で通訳として働いていたところ、タリバンにスパイ容疑をかけられ命を狙われたために難民となりました。ギリシャでは交通事故に遭ったり、強盗に身ぐるみをはがされ全財産を失うなど不運が続いていますが、自らの状況に文句ひとつ言わず、いつも他人を気遣っている聖人のような男性で、私が今まで出会った人の中で最も尊敬できる人物の一人です。

そんな彼は今、雪で潰れそうな簡易テントで、30歳前後のイラン人2人と暮らしています。同居人のイラン人の一人は政府を批判したことで命を狙われた政治犯で、もう一人はイスラム教からキリスト教に改宗してしまった方でした(国によりますが、イスラム法で棄教は原則死刑です!)。イラン人の難民は意外と多く見かけるのですが、体制批判をしたか、棄教などイスラム教のルールに何らかの形で背いたという理由で命を狙われている、もともと善良で教育レベルが高い人達が多いのです。しかし、悲惨な内戦からの避難民として優先順位が高く設定されているシリア人に比べ、政情不安に苦しみ、個人単位で命を狙われている本来難民性の高い人も多いアフガニスタン人やイラン人、そしてパキスタン人は、EUのどの国でも後回しにされたり、難民申請を却下されているのが現状です。

問題のすそ野が広く根が深いため、今ここで軽はずみな結論を出すことはできないのですが、最後に、アフガニスタン人の友人が自分の状況に対し、笑顔で語ってくれた言葉で締めくくらせてください。

人生には良いことも起きれば悪いことも起きる。今はたまたま人生の谷間にいるだけ。これが人生さ!

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