一昨日やっとドイツの大学のレポートを提出し終えました。メンバーのアンドレです。
現在、卒論というラスボスに向けて徐々に意識を高めていっています。
さらに最近、「和の手を世界に」に新メンバーが加わりました!
彼女のことも近々紹介したいと思います!
難民ニュースまとめ
ではでは、先週のニュースを振り返っていきましょう!
(1日投稿を忘れていたので、投稿した日付が一部一致していないのはご愛嬌……..)
9/5 (月)
#ドイツ 東部のメクレンブルク=フォアポンメルン州議会選挙で、反移民・反イスラムを掲げる「ドイツのための選択肢」が、与党CDUより多く得票。SPDの次、議会第二党に躍進した。自身もここの出身であるメルケル首相にとっては大きな打撃に。https://t.co/N59dDAYB7K
— 和の手を世界に – JFR (@wanotewosekaini) September 5, 2016
9/6 (火)
世界史は #難民 無くしては語れない。#アメリカ を作った人々も元はイギリスを逃れた宗教難民。そして今日、過激派により迫害される中東のキリスト教徒、イスラム教徒、ヤジディ教徒がいる。歴史は繰り返す。あなたの先祖も実は難民だったかも?https://t.co/eW2FJPMNJJ
— 和の手を世界に – JFR (@wanotewosekaini) September 6, 2016
9/7 (水)
Jusoor (橋) Canada という、内戦により学業を中断せざるおえなかった #シリア難民 のための奨学金がある。トロントで勉強を再開できたAlkadiさん。彼女の他にも100人以上のシリア人女性がこの奨学金を受け取っている。https://t.co/9tjIBQ0fAB
— 和の手を世界に – JFR (@wanotewosekaini) September 8, 2016
9/8 (木)
ギリシャ政府報道官が会見で、「ダブリン協定(EU加盟国内における難民の扱いを定めた協定。難民は、最初に入国したEU国内で難民申請を出さねばならないと定める)を根拠とした、これ以上の #難民 の、ギリシャへの送還を拒否する」と述べる。https://t.co/dP1HW5sQk5
— 和の手を世界に – JFR (@wanotewosekaini) September 9, 2016
9/9 (金)
筋萎縮症の #シリア難民 モハンマドさん。車椅子の彼と彼の妹は、家族とイラクからトルコへ山を越え、ギリシャへボートで渡った。その旅の様子を記録したビデオが今回公開された。「普通の人にとっては困難な旅だが、障害者にとっては奇跡だ。」https://t.co/AZt3w8TVjZ
— 和の手を世界に – JFR (@wanotewosekaini) September 10, 2016
9/10 (土)
「申請が却下された #難民 は、#アフガニスタン 北部といった紛争地でも送還すべきだ」と、バイエルン州のヘルマン内相(キリスト教社会同盟)。地方選挙での敗北が続くメルケル首相のキリスト教民主同盟との差を見せ、保守層を取り込む狙いか。https://t.co/zvLVP8orYe
— 和の手を世界に – JFR (@wanotewosekaini) September 10, 2016
難民ニュース、ピックアップ記事
今日は木曜日に投稿した、「ギリシャがダブリン規約を根拠とした、EU加盟国から送還された難民の受け入れを拒否する意向を示した」という、アルジャジーラの記事をピックアップしたいと思います。
そもそもダブリン規約って何?
このコーナーは難民ニュースまとめですが、今日はそもそもシリーズとのコラボといきたいと思います!
この記事のタイトルを読んだ際に、むむむ??? と思った方、いるんじゃないでしょうか。
ギリシャ(もちろんEU加盟国)が、「EU加盟国から送還された難民」の受け入れを拒否した、んです。
逆に、何でギリシャがEU国内から送られてくる難民(もちろんこれらはシリアやイラク、アフガニスタンからの難民です)を受け入れないといけないんでしょうか?
今日はその理由となっている(なってしまっている?)、いわゆるダブリン規約の解説したいと思います!
ダブリン規約、その目的と問題点
ダブリン規約とは、正式名称「EU規約第343」と言われ、2003年にアイルランドの首都、ダブリンで取り決められました。
現在は2回の改定を経て、通称”DublinⅢ”とも言われています。(ちょっとカッコイイ)
この規約、内容をかなりザックリ言いますと、
EU内における難民申請のルールが決められています。
そして今回、このルールで一番問題となっているのが、
難民はEUの中で最初に入った国で難民申請を出さなければならない、という箇所です。
これは主に二重の難民申請を避けるために作られたルールで、難民はあるEU加盟国で難民申請を出すと、その指紋がEURODAC(ヨーロッパ連合指紋データベース)という所で保管されます。
これにより現在、「あ、この難民、ギリシャで一回難民申請をしたのに、ドイツでまた難民申請出してる!」っていう事が非常に多く、ドイツなど、難民を多く受け入れている国では実際にどれだけの難民がいるのか分からない、という事態に繋がっています。
だから、ここで本当はギリシャに送り還して、そこでインタビューなどのプロセスを受けさせないといけない、っていうルールがいわゆるダブリン規約で定めらているんです。
ただ現在、もしこのルールを厳格に当てはめたらどうなるでしょうか?
2015年、EUで一番難民を受け入れている2ヵ国、ドイツとスウェーデンを合わせて約60万人の難民がいました。(出典:Eurostat)
この60万人全員を、ギリシャやイタリア、ブルガリアやマルタ、スペインといったEU国境圏にある国に強制送還したら、どうなるでしょう?
財政破綻は目に見えていますね。このEU国境圏にある国って揃いもそろって経済危機に見舞われているんです、最近。
だからこれまで、このダブリン規約はある意味グレーゾーンとして扱われてきました。
ただし、ギリシャや他のEU国境圏の国々もこのルールを無視して(というより逆に意識してたからこそ)難民を無理矢理通過させていた、という側面も忘れてはいけないでしょう。
しかし、目を瞑って受け入れていた北の国々も、自分たちがいっぱいいっぱいになってきたから、「やっぱりルールは守ろうよー」って言い出していて、その事が今回の記事に繋がっています。
しかもこのルールは現在、ヨーロッパの極右勢力が、自国における難民の受け入れを拒否する、ある意味に良い言い分にもなってしまっています。
実際このルール、少しは適応されているみたいです。
以前、ドイツのアンスバッハで27歳のシリア人難民が自爆しましたが、彼もすでにブルガリアで難民申請を出していたため、ブルガリアへの送還が決まっていました。この事件の詳細はこちらを読んでください。
このルールができた時、こんな大きな難民の波を予想はしていなかったと思うのですが、それにしても自分たちが決めたルールでここまでの大混乱を起こすとは、なんとも皮肉なものです。
これからこのダブリン規約はどう扱われていくのでしょうか?現在の状況に見合った規約に改訂されるのでしょうか?
今日はダブリン規約についての解説でした!でわでわ~
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