こんにちは!今回は帰国の途に就いたコーナー担当のアンドレの代打で、ユキが書かせていただきます!
リオ・オリンピック始まりましたね~
今回の五輪は、難民チーム(Team Refugees)が出場する史上初の大会ということで、僕もとてもわくわくしています。
今週のピックアップでは、その難民チームの一人、女子競泳のユスラ・マルディーニ(Yusra Mardini)選手について、取り上げたいと思います。
難民ニュースまとめ
今週はやはりオリンピック関連のニュースが多くありましたが、他にも様々なニュースがありました。
難民チームへの関心がお祭り騒ぎのまま終わってしまうのではなく、これをきっかけに多くの人が難民の現状に興味をもつきっかけになればいいなと思います。
それでは見ていきましょう!
8/1(月)
#ギリシャ テサロニキで、#難民 が違法に占拠し暮らしていた建物を、警察が強制排除したことに抗議していた人々の一部が暴徒化。建物の所有者であった教会にミサの最中に乱入、備品を破壊したとして、ギリシャ人やドイツ人26人が逮捕された。https://t.co/hLV96UzfX8
— 和の手を世界に – JFR (@wanotewosekaini) July 31, 2016
8/2(火)
#トルコ のチャブシュオール外相が、8月中旬までにEUが、トルコ国民のビザなし渡航を認めなければ、3月に取り決められた「EU-トルコ合意」を破棄すると述べたのに対し、#ドイツ のガブリエル副首相は、EUは脅迫されないと反発。#難民https://t.co/gUOEf18uvb
— 和の手を世界に – JFR (@wanotewosekaini) August 2, 2016
8/3(水)
#ドイツ で暮らす #シリア難民 Ninorta さんが、今年のドイツワインクイーンに選ばれた。彼女は、「ドイツが難民を歓迎し、私たちの素早い、そして効果的なドイツ社会への統合のために努力してくれていることを示したい」と述べる。https://t.co/xVaFnkiBuE
— 和の手を世界に – JFR (@wanotewosekaini) August 3, 2016
8/4(木)
周辺国に住む #シリア難民 の子供の内、約100万人の #子ども が学校に通っていない。今年2月、国際社会は #難民 のための #学校 設立に14億ドルの支出を決定したが、まだ4億ドルしか集まっていない。#レバノン #トルコhttps://t.co/F9UQZQwwuN
— 和の手を世界に – JFR (@wanotewosekaini) August 4, 2016
8/5(金)
#TeamRefugees 創設の立役者である #IOC のロゲ名誉会長が、#UNHCR のインタビューで「#難民 は普通の市民と見なされる権利がある。彼らが #オリンピック に参加する機会を与えられた事は素晴らしい事だ」と述べる。https://t.co/4xrniMpoBO
— 和の手を世界に – JFR (@wanotewosekaini) August 5, 2016
8/6(土)
#TeamRefugees の1人、Mardini選手。彼女はエーゲ海を渡る際に船が沈み出し、妹と共に3時間も船を引きながらレスボス島に泳ぎ着き、20人の #難民 の命を救った。彼女の競技、100mバタフライの予選は1時間後に迫る。https://t.co/xXIe9sxyCC
— 和の手を世界に – JFR (@wanotewosekaini) August 6, 2016
難民ニュース、ピックアップ記事
さて、今回は難民チームの一人、ユスラ選手について、Independent紙の記事をピックアップしたいと思います。
女子水泳100m自由形のユスラ選手は、シリア出身の18歳。
Independent紙の記事は次のように始まります。
とても興味深いバックグラウンドを持つオリンピック選手たちの中でも、彼女は異彩を放つ。
大多数の18歳が生み出せる最高の成果は、学校でとびぬけた成績を収めることだろう。
しかし、彼女の成し遂げてきたことは、もはやほとんど私たちが理解できないところにある。
ユスラとその姉は、20人の命を救った。
エーゲ海を漂う、今にも沈みそうな小舟を、泳いで押しながらヨーロッパへと上陸させたのだ。
彼女はシリアの首都、ダマスカスでシリアオリンピック委員会から支援を受けるほど、将来を期待された水泳選手でした。
内戦が激しくなるにつれ、練習が出来ないことが増えていきました。
時には爆撃によって天井に穴の開いたプールで練習することも。
急激にダマスカスの情勢が悪化し、彼女は17歳の時に姉のサラとシリアを逃れ、ギリシャを目指しました。

内戦によって荒廃したダマスカス URL:http://www.businessinsider.de/syrian-refugee-on-her-way-to-rio-2016-2016-8?op=0?r=US&IR=T
トルコの海岸からギリシャ、レスボス島に向けて出発してから30分。
彼女を含め20人が乗り込んだ6人乗りボートのモーターが停止しました。
ボートは今にも沈みそうでした。泳げる人はほとんどいない。
彼女は海に飛び込み、泳ぎながら必死にボートを押し続けました。
「氷のように冷たい水の中でほとんど死にそうになりながらも、笑顔を保ち続けました。私の押していたボートには6歳くらいの子供たちも乗っていたんです。その子たちに、死の恐怖を感じさせたくなかったから。」
3時間半かかって、彼女のボートはレスボス島の海岸に辿り着きました。

辿り着いたレスボス島にあるライフジャケットの墓場。多くの難民がこの島を目指した。
その後、彼女は最終的にドイツに辿り着き、ベルリンで暮らし始めました。
ベルリンで再び水泳チームに所属した彼女の才能に気付いたコーチは、すぐに彼女が東京オリンピックに出場することについて考え始めました。
しかし、彼女の五輪への出場は、彼が考えていたよりもずっと早く現実のものとなりました。
記者会見で彼女はこう語りました。
「全ての人に、私たち難民は故郷を持っていた普通の人々であることを知ってもらいたいです。私たちは国から逃げて難民になりたかったのではなく、夢のために、国を出なければいけなかったのです。」
「スタジアムを熱狂させることを通して、私たちは全ての人が夢を追求することを応援します。」
彼女をはじめとして、今大会での難民チームの選手たちの活躍は世界中の人々に勇気を与えるでしょう。
また、難民問題に今まで以上にスポットライトが当たること、難民に対する理解が進む大きなきっかけになるに違いありません。
困難をくぐり抜け、力強く輝く彼ら、彼女らの活躍に注目したいですね!
ユスラ選手、6日に行われた100mバタフライ予選では予選1組ではトップになったものの、準決勝進出とはなりませんでした。
でもまだ彼女の出番はありますよ~。11日(日本時間)の100m自由形にも出場予定とのこと。お見逃しなく。
そしてもしかすると、東京オリンピックでも彼女の雄姿を見ることが出来るかもしれませんね!
(メンバーのユキとアンドレはレスボス島で活動し、ベルリンにも住んでいるので、ユスラ選手に勝手に親近感を抱いています。笑)
オリンピックをきっかけに、難民問題に関心を持った方。
ぜひ他の記事にも目を通して見て下さい。
私たちは、より多くの人が難民問題について詳しく知ることが出来るように、様々な記事を書いています。
- 「難民たちは溺死させておこう」 – EUの政策が招いた悲劇
- そもそも難民ってどこから来てるの? ~世界の難民:その主な原因と出身地をまとめてみた
- これが今日、“ヨーロッパ“の国で起きていること- 難民たちを苦しめる5つの問題
「和の手を世界に」では、Twitterアカウントにて、
Facebook ページへの「いいね!」もお願いします!
Twitter: http://twitter.com/#!/
Instagram: https://www.instagram.com/japan4refugees/
Facebook: https://www.facebook.com/wanotewosekaini/