難民ってそもそもなに

「難民」という言葉。最近よく耳にすると思います。しかしそもそも難民とはどのような人のことを指すのでしょうか。
なんとなくイメージできるけれど、なんだか曖昧な「難民」。今回はその定義について、改めて見直してみたいと思います。

1.ざっくり定義してみます。

ジュネーブ難民条約による難民の定義

人種や宗教、政治的な信条などのために迫害される恐れがあり、また国が自分を守ってくれない場合、人は日々死の恐怖に怯えながら生活することとなります。

また自分が何らかの理由で他の国にいて、自国に帰ったら上記の理由で迫害される恐れがある場合、帰りたくても帰ることはできません。

上記の理由から生きるために自国以外の国で国籍、住居を獲得した人。それが難民です。

祖国で働き口がないから、といった他の理由では難民とは認められません。

2.国によって異なる「難民規制」

しかし実は難民と認定されるか否か、またその待遇は国によってまちまちです。

例えば、ヨーロッパ各国は「安全な国 (Sicherer Herkunftsstaat)」を定めています。これは「ここの国は安全だから、その出身の方は難民とは認定しない」という定めであり、これによって難民認定に伴う作業を短縮するというのがねらいです。出来る限り難民の数を減らしたいという政府の思惑ももちろんあるでしょう。

例えばドイツはEU加盟国、ボスニア、ヘルツェゴビナ、ガーナ、マセドニア、セネガル、セルビア、2015年には新しくアルバニア、モンテネグロ、コソボを指定しました。
対してアイルランドはEU以外では南アフリカのみを指定しています

もちろんそれによって「安全な国」から来た方がそのまま祖国へ送り返されるわけではありません。裁判所に訴えることができます。しかし訴訟には時間がかかるため、難民受け入れ作業を短縮するためだけの「安全な国」の設定には反対論もあがっています。

また以下のように、国によって社会保障額は異なります。ここで注意していただきたいのは、以下の図から一概にどこの国が待遇がよい、とは言えないということです。ドイツのように家賃が国から支払われる国もあれば、難民が全額負担する国もあるからです。

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DIE WELT “So großzügig ist Deutschland zu Flüchtlingen wirklich” http://www.welt.de/wirtschaft/article146786866/So-grosszuegig-ist-Deutschland-zu-Fluechtlingen-wirklich.html

3.難民制度の違いに伴う問題

難民と登録されうるか否かどのような待遇を受けることができるか。それが国によってことなることで、EU内では議論が尽きません。

例えばポーランドに入国した難民が、ドイツへ向かうために与えられた住居を去る、という報告もあります。ポーランド語よりもドイツ語のほうが受容があるし、待遇もきっとドイツの方がよいだろう、という理由からです。

EU連合はこのような制度の統一を呼びかけています。難民受け入れにはもちろん財政・社会面で負担を負うことになりますから、特にドイツのメルケル首相は必死です。しかし各国で経済状況が異なりますし、国同士の政治問題も絡んでくるため、なかなか順調には進みません。「統一する」とは非常に難しいことなのです。

難民の定義は存在するものの、難民と認定されうるかには違いがある。
その違いが現在のEUを悩ませているのですね。

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