ギリシャ政府が統括する公式のモリア難民キャンプの横には、Better Days for MoriaというNGOが運営する非公式のヒッピー風難民キャンプがありました。非公式とはいえ、衣服・靴の配布や1日3回の食糧配給を行っており、医者や歯医者のボランティアも常駐しています。入場に際しては公式キャンプと違い、登録の必要や警備もないのでだれでも自由に入れます。モリア難民キャンプで難民としての登録ができなかったパキスタン人の男性が多数を占め、彼らのための宿泊テントも用意されていました。保育施設やボランティア向けに無料の昼食・夕食を提供するなど、非常に寛大で緩い雰囲気で、公式キャンプよりも難民の顔は穏やかで楽しそうだったのが印象に残っています。ただし、3月18日のEU・トルコ間の難民対策合意後は撤退させられ、キャンプにいた大多数のパキスタン人は違法移民として強制送還の対象となったようです。
ギャラリー:モリア非公式難民キャンプ
